先行開発部 材料・計測技術課
ミツイ ユウスケ三ツ井 祐介
[2009年入社 理学研究科 化学専攻 修了]
三ツ井 祐介の
信頼データに基づいた革新技術で、未来を創っていく。
わたしの業務内容
私が所属する先行開発部では、次世代の新しい価値を生み出すインテリアコンセプトを具現化すること、それを量産可能とするための革新的なモノ造り技術の開発等を行なっています。私は開発段階で起こった予期しない現象について、扱っている素材や部品を様々な計測技術を使って解析し、現象のメカニズムを解明することで、信頼性の高い技術開発を行っています。
1日の業務の流れ
出社してメールチェックした後、チーム内で現在の解析の進捗状況と今日やろうとしていること、必ずやるべきことを共有し、自分の持ち場につきます。分析・解析は個人ワークなので基本的に1人で分析装置を使用して様々なサンプルを解析します。その合間に他部署や他社との会議や打ち合わせに出席し、解析結果の共有や、今後の方針について話し合います。
これまで苦労したこと
新規開発中に樹脂部品同士が接触すると一方の樹脂が変色する現象が発生し、そのメカニズム解析と対策方法の提案に苦労しました。短期開発が求められる中で、変色する樹脂の組成やその中に含まれている成分、接触部品の成分を徹底的に分析しました。その結果を解析していくと、ある成分が特定の条件に置かれることで変色を起こすというメカニズムを見出しました。今まで経験したことのない案件で、何度も壁にぶつかりましたが、諦めずに取り組み、対策方法を見つけだしました。解決した時は達成感で一杯でした。
やりがいと喜び
色々な分析や解析を行い、その結果が自分で考えた仮説や対策方法と一致した時はとても充実感があります。それによって、一早く起こっている現象を対策し、購入して頂いたお客様が安心して使用して頂いているところを見ると嬉しいです。
なぜ、KASAIを選んだか
私自身地方出身で、自動車が無いと生活が不便な地域に住んでいて、小さい時から両親が運転する自動車に毎日のようにに乗っていました。自分で自動車を運転するようになると、自分の意思で自在に操縦できる自動車に無限の可能性を強く感じるようになり、色々調べていくと、自動車は数万点に及ぶ最先端技術からなる部品で構成されていることを知りました。その中で自動車に乗っている時に最も身近に接しているインテリア部品について深く研究したいと考えました。
KASAIの魅力
先輩、後輩、上司が非常に近いというところです。何かを相談するとき、普通はなんとなく気負いしてしまうことがあると思いますが、先輩・上司がオープンで気さくに、かつ全力で話を聞いてくれるので、気兼ねなく自由な発想で自分の意見を言う事が出来ます。雑談や世間話にも付き合ってくれて、いつも明るい環境で仕事ができます。
わたしの「夢」
とにかく、どの分野でもいいので「この分野では自分よりも詳しい人はいない」と自他ともに認められるエンジニアになりたい。そして次世代の価値を新たに吹き込んだ自動車で、世界の人々のカーライフを豊かに変えていく、そんな夢を現実にするスペシャリストになることです。
学生時代(学業・部活・サークル)について
理学研究科 化学専攻 修了
学生時代は一貫して化学を学びました。物体そのものを物質の集合体として捉えて、物質1つ1つで起こる化学反応を様々な切り口で解析し、新しいものを生み出していくことがとても面白いと思いました。自動車技術関係の研究に関わりたいと思い、取り組んだ研究テーマは、「自動車の燃料電池や水素自動車の水素吸蔵材としての応用を狙った研究」でした。サークルは、バドミントンサークルに所属しました。研究で行き詰ったモヤモヤを徹底的に解消するために、全力でサークル活動に取り組みました。
就職活動中の学生へメッセージ
自分は何がやりたいのか、どの会社が自分とマッチしているか、悩みは尽きないとは思いますが、今100%それを見極めるのは難しいのではないでしょうか。入社してからいろいろ勉強して吸収し、自分の存在価値を高めていくという選択肢を持ってみると、少し気が楽になって、今まで見えていなかったものが見えてくる可能性もあるでしょう。自分の理想を100%叶えられる会社が無いなら、入社後その会社を自分の理想に変えていく方法もありなのだと思います。自分の信念を曲げずに頑張ってください。
キャリア
2009年 |
先行開発部 天井開発課 天井の工法開発、天井の遮熱や吸音性向上について開発に携わりました。 |
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2010-2014年 |
先行開発部 射出工法開発チーム インジェクション成形やKASAI のオリジナル技術であるKPM(KASAI PRESS MOLD)成形の工法開発に携わりました。 |
2014-2015年 |
先行開発部 材料開発チーム インジェクション成形で用いる樹脂材料の開発を行いました。部品として安定した性能が発揮できる材料、工場など現場で生産しやすい材料など、様々なシチュエーションを考えて樹脂材料の開発を行いました。 |
2016年-現在 |
先行開発部 計測技術チーム 同じ樹脂材料開発の検討でも、今までよりもよりミクロな物質レベルまで着目し、そこで起こる反応や現象を解析しています。 |